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法話メモ11/13

2018年11月13日(火)20 tweets
スマナサーラ長老の仏教法話@jtba_talk

(#jtba 2018-10-05 精神病理学会第41回大会@神戸 https://www.pspa41.com/ スマナサーラ長老特別講演 "「心の科学」としての仏教" の講義メモを主催者よりご提供いただきました。これから連投します。)

仏教(お釈迦様が説いた仏教)では、心の問題や心の病気について、問題点を観察し分析し原因を整理して、対策をたてます。そこには神秘的なシンボルや呪文は一切ありません。理性的にものごとを観察する[だけ]。

だから、予め何かを信じないと理解できない、実践できないということは全くないのです。仏教は宗教ではなく、心の科学なのです。

生命は物質からできています。しかし、物質の寄せ集め以上のもの。物質(物体)は高いところから下に落ちたら、自然に上に戻るということはない。それが自然法則です。

そういった自然法則に逆らう機能を総称して、生命というのです。生命機能の中でも、心はまさに“全知全能”です。生命を管理・運営する。そして、なんでもできる(=どんなハチャメチャなことでも考えることができる:妄想)[ものなのです]。

■心の4つの機能
 仏教では、心の機能には4つあると考えます(=心の機能を4つに分けます)。
1.感じる vedanā(受)
 窓口にデータが入ってくるということ。
  窓口とは:眼・耳・鼻・舌・身・意
  データとは:色・声・香・味・触・法

2.感覚にラベルを貼る saññā(想)
3.衝動、感情saṅkhāra(行)
4.認識するviññāṇa(識)

■認識の流れ
 こころは一つではありません。一つの認識が終わったら、次の認識が起きます。次から次へと際限がないのです。
 そのとき、過去の感覚・概念・衝動・認識が新たな認識に影響を与えます。

つまり、人間はその都度眼の前にあるものを見ているつもりになっているが、実は過去の認識をそこで再現しているのです。それどころか、先に判断して、あとから見ている。先入観、固定観念、偏見、さらには期待とか欲望が認識に先立ってあるのです。

人間の認識は、その人の価値観システムによって管理されています。そこに自由はないのです。

生命は各々の主観の世界で生きています。だから、他人をわかろうとはしないこと[になっている]。そうではなくて、多様性を尊重することこそが必要なのです。

自分の主観が普遍的な真理であると勘違いするところから、人間の悩み・苦しみが生まれる。戦争も起きる。宗教だって、自分たちの“真理”が絶対に正しいと思っているから、戦争を起こすのです。

ここで一つの結論:「世界を知る」とは個の感じる世界であって、客観的な世界を正しく知ったということではない。

■誤作動の原因
心に悪感情を起こし、心の誤作動の原因となるものにはいろいろあるが、貪・瞋・痴が重要です。
1.貪: 欲望。「快」をもっと欲しいと思うこと。
2.瞋: 怒り。「不快」を遠ざけたいと思うこと。悲しみ、恐怖もここに含まれる。
3.痴: 無知。真理を見失い、根拠のないことを信じること。

■治療法
まずは、悪感情と反対の感情(不貪・不瞋・不痴)を意図的に育てること。
そして、善感情を育てる。慈・悲・喜・捨、無常随念、苦随念などを念じて思考パターンを変える。それで価値観が変わります。
最終手段として、先入観・固定観念を使わずに認識する訓練をします。

基本は「慈悲の瞑想」です。「私は幸せでありますように」から始めて、それを広げていき、「生きとし生けるものが幸せでありますように」と念じる。これを実践するだけで思考パターンは変わり、価値観は変わり、人格は向上します。

悪感情は思考の中で繁殖します。[ですから、]先入観や固定観念を使わずに認識すること。感覚から自我の錯覚と渇愛が生じるので、五根(眼・耳・鼻・舌・身)への愛着を捨てるのです。心が作り出したイメージや思考を一切排除して、科学的にものごとを観察するのです。

この観察による気づき(sati)の瞑想(ヴィパッサナー)は、他の宗教や修行法にはない仏教のオリジナルなものです。(一方、他宗教の瞑想は集中瞑想です。マインドコントロールに利用される危険性があります。その点、仏教の瞑想は完全に安全です!)

要は、「感覚のところで止める」ということ。「感じるだけ感じて、放っておく」。ふつうは、感覚からさまざまな感情や欲望が生じるところだが、観察モードで生きることで、自動的に起こってしまう制御不能な思考や感情(煩悩)を止めてみるのです。

感覚から煩悩が生じるのは、生命がオートモードで認識していることなのだけれど、それを邪魔するのです。

具体的には、自分の感覚をせわしく実況中継します。静座して腹式呼吸をしているときに、自分の腹壁の動きを「膨らみ、膨らみ、縮み、縮み」と心の中で実況中継する。

歩くとか、日常生活動作においても、自分の動作や感覚を実況中継する。そうしていると、思考が介入してくる余地がありません。誤作動のない心の働きが実現します。(終わり)

~生きとし生けるものが幸せでありますように~

追伸:講演を聴いた大会参加者の感想より

「心の問題を整理して分析して対策をたてる、って、これはそのまま精神医学だ」
「微塵も神秘的な内容がなくて感動した」
「“仏教は宗教ではない”と はこういう意味だったのか」
「“治療論”のところ、もう少し詳しく聴きたかった」等々。




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